俺様王子の初恋
「 葵、後から出掛けよ? 」
「 ・・・・・・はい 」
少し、間が空いたのは
”それってデートですか?”
なんて恥ずかしいことを
聞きそうになった自分がいたから。
顔が熱いのは、きっと気のせいだ。
それから一緒にご飯を食べて、
テレビを見て寛いで、私が
顔を洗っている間に、
「 なに、してるんですか 」
「 ん?何って、俺好みの
服を探してんの 」
先輩は当たり前のように私の
タンスを漁っていた。