俺様王子の初恋
「 やっぱり最低ですね 」
口から漏れたその言葉に
自分自身、”あ”と思いながら
先輩の表情の小さな変化に気づいて、
その瞬間、身の危険を感じた。
「 何、逃げようとしてんの? 」
「 え、いや、あの・・・ 」
「 逃がさねーよ、葵ちゃん? 」
確実に、先輩の意地悪スイッチを
押してしまったらしい私は、
下着姿なわけで、
「 知りたいこと、教えてヤるよ 」
黒い笑みを浮かべた先輩は
部屋のカーテンをゆっくり、閉めた。