俺様王子の初恋
振り向きもしない先生に
恐怖以外の何も感じなくて
私は引きずられるようにして
保健室の前まで連れてこられた。
「 ・・・・入って? 」
ドアを開けて、言葉と手で
そう託された私は、大人しく
保健室に踏み込んだ。
私が入ってすぐに先生も
入ってきて、
────────────ガチャン、
ドアの鍵が閉められた。
その音に驚いて振り向くと
温かみのない笑顔を浮かべた
先生が私の手を掴んで、
一番奥のベッドに誘導した。