俺様王子の初恋
──────────放課後。
「 ・・・何してんの 」
「 あ、やっと来たぁ♪ 」
「 何でお前がここに居んの 」
柄にもなく、急ぎ足で旧校舎の
保健室に向かった。
思ったよりHRが長引いたし、
葵が待ってるかもしれない。
そう思うと、自然と急ぎ足になった。
「 葵ちゃんに鍵貰っちゃいました♪ 」
鍵が開いていた時点で、中には
葵しかいない、その考えは甘かったか?
「 ・・・うるせぇ、出てけ 」
「 酷いですねぇ・・・先輩 」
ニコニコ、ニコニコ。
裏のありそうな笑顔。
ソファに寝転がる女を睨んで
ドアを指差した。