俺様王子の初恋
「 はぁ・・・ 」
手に持った箱の上に
書類の山を乗せて
旧校舎に足を向けた。
どうせなら、その保健室で。
使われていない校舎だし
人もいなくて静かそう。
仕事を押し付けてくる人も
いないだろう。
そんなことを考えながら
旧校舎に足を踏み入れた。
一年生の間では、旧校舎には
幽霊が住み着いているだとか
不良の溜り場だとか、よく分からない
噂が流れていて進んでここに
来る人はいない。
だからなのか、旧校舎は静かで
異様に空気が冷たい気がした。