俺様王子の初恋
お仕置
「 さて、と 」
パンパン、と手を払った彼は
私の腰に手を回してグッと引き寄せると、
足に力が入らない私を支えながら歩き出した。
「 ・・・遅い 」
屋上を出てすぐにそう言うと
私の腰からパッと手を離した。
「 ひゃああっ!!!! 」
目の前には階段。
言うことをきかない足。
支えてくれる何かがないと
私はグラグラとバランスも
うまくとれないまま倒れそうに
なってしまう。
”落ちる!!”
つい最近も同じようなことが
あった気がするけど、咄嗟に
目を強く瞑った。