太陽の光
*+陽+*

悲しげに空を見上げてるあいつ。

あのときと同じ顔だ。

桜の木に登ってたあの日もこんな顔をしていた。

泣きそうな、苦しそうな顔。

「桜・・・」

思わず名前を呼んでいた。

「陽くん今・・・」

はっと我に返る。

グイッ

一瞬だった。

甘い香りが近づいてきて、唇に温かいものが触れる。

バシッ

瞬間的に振り払う。

「あっ・・・ごめんなさい・・・・」


< 81 / 257 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop