C'est la vie!



自由に動かすこともままならない頭を、何とか少しだけ横に向けると、


隣のベッドで横たわっている零くんの姿が見えた。


血の気を失った白い横顔。口元には人口呼吸器用の酸素マスクがかぶせられている。


枕元には医療系のドラマでよく目にする、おなじみの心電図や心拍数を計るバイタルモニタ。


それがあのピ…ピ…と機械音を鳴らしていた。


零くん……


零くんも―――生きてたんだね…





あたしたち…死んでなかったんだね!!





お母さんに握られていた反対側の手の指先が僅かに力が篭った。


その感触は忘れもしない零くんの手の感触で―――


あたしたちはどうやら






―――手を繋いだまま、





ベッドに隣り合って寝かされているようだった。


零くん……




零くん!




あたしたちまだ死んでないよ!



ねぇ




零くん―――……









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