C'est la vie!



―――


――


安心したのか、急に瞼が重くなる。


だめだ


また眠気が―――…



だめ


あたし、言わなきゃいけないこと、やらなきゃいけないこと、まだたくさんあるのに―――


でもまるで深い闇に沈むように、目の前が序々に暗くなる。


その暗い闇の中、光を見た。



キラキラキラ…



何だろう…



それは硝子の欠片で、上から降ってくるひとかけらをあたしは手にとった。


C'est la vie!


そう、それは零くんが大切にしていた心臓の形の香水瓶の欠片。


確か最後に見たとき、セラヴィは床に落ちるところだった。


「これぞ人生!」


クロウさんがこの意味の香水を隠した場所は―――


願いが適うというジンクスがある出窓の場所。






クロウさんは―――どうしてあのお屋敷に居るの?



あなたは一体何者……





そしてブリトニーさん…もといミサトさんはどうしてあの場所に現れたの?


どうして零くんに会ってあげないの?




そして



あたしたちはどうしてあの場所に留まったままなの―――?





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