C'est la vie!
それでもすぐに体勢を立て直すと、
「まだ頭が痛むのなら、私が看病してあげよう。手取り足取り♪」
クロウさんはすぐにいつもの調子に戻ってあたしの肩を引き寄せる。
いえ…遠慮します。
ぱしっ
零くんがそのクロウさんの手を乱暴に払って、
「モップは俺が診てます」
とそっけなく言って、あたしを立たせた。
やっぱりあたしはモップでペットなのね。
でも、零くん……どうしたの…?
ちょっと怒ってるのだろうか、不機嫌そうにあたしの手を引いて、あたしたちは図書館を出た。
「零くん、どうしたの?怒ってるの?」
手を引かれながらあたしは問いかけた。
零くんは目を細めながらわずかに振り返る。きれいな顔だけに怒った顔も迫力だった。
いつもにこにこ優しい零くんのこんな表情見慣れないせいかもしれない。
ちょっとびっくりしてあたしは一歩下った。
零くんは乱暴に前髪を掻き揚げると、苛々したように眉間に皺を寄せる。
「怒ってるよ。クロウさんに。
結城さんをこんな目に遭わせて。
女の子なのに、あの人何を考えてるのか」
零くん―――……あたしのために、クロウさんに怒ってくれてるの??
嬉しい
ありがとね。