C'est la vie!
夢の中でセラヴィの欠片が落ちてたから、あたしはてっきり割れちゃったのかと思ったけど。
……夢…
そうだ!大事なこと忘れてた!!
「零くん!
あたしたち生きてるよ!」
あたしが零くんの腕をがしっと掴んで勢い込むと、零くんは目を見開いた。
「生きてる……って、どういうこと―――」
―――…あたしは病室で隣同士横たわっていたことを話し聞かせた。
さすがの零くんも驚きを隠せないようで、まばたきすらもせずに目を開いていた。
「あたしたち幽霊じゃないよ!ねぇ、戻らなきゃ!!」
「…ちょっと待って。ってことは何で俺たちはここに居るの?何で出られないの?」
零くんの質問にあたしは答えられなかった。
何で―――
「分からない。でも成仏することよりも、体に戻ることを考えたほうがいいよ」
あたしがまたも勢い込むと、
「戻るってどうやって…?」
と、零くんがまたも聞いてきた。
それにも答えられず、またも口を閉ざすと、零くんは冷静に頷いてちょっと手をあげた。
「状況を整理しよう。俺たちは死んで幽霊になって、成仏するまでこの屋敷に閉じ込められていると思ってたけど、
実は違った。
実は俺たちは生きてて、幽体離脱みたいになってて、身体は病院で眠ったまま。
じゃぁ何でそんな状態になっているのか。何でクロウさんはそのことについて何も言わないのか。或いは知らないかもしれないけど、
でも、もし知ってるとしたら、あの人の目的は―――
なんだろう」