C'est la vie!
「まぁた意地悪なこと言ってぇ」
ちょっと咎めるようにカーテンの奥からレディ、ブリトニーが姿を現した。
「レディー、いつからそこに?」
「ミスタークロウ、あなたが日記の紛失に悶絶してるところからよ」
そんな前から……
「私の坊やを怒らせちゃったみたいね。ああなるとしばらく口を利かなくなるわよ?♪ああ見えて頑固だから」
レディーは楽しそうに笑った。
「それはそれでいいさ。彼はアスミへの気持ちにまだ気付いてないようだからね。これがきっかけで、流れが良い方向に向かってくれればいいのだが。
君だって最終的には彼を救うのが目的だろう?レディー」
………なんてかっこつけたけど…
嗚呼!レイのあの様子からすると、私の日記をくまなく読んだに違いない!
ガクリ!と床に手をついていると、
「ふぅん。これがミスタークロウの日記??あらら、これはかなりイタいわね」
と勝手に日記を開いて読んでいるレディ。
「こら!返しなさい!」
慌ててレディの手から日記を奪うと、
「大体君が字を読めるのかね」と私は疑いのまなこでレディを見た。
「坊やとたくさん本を読んだもの♪お気に入りは北斗の拳よ♪」
「結構なご趣味をお持ちで…」
もはや言い返す言葉も出ない。