C'est la vie!
「ブリトニーさん、朝から元気ですね」
あたしは目隠しで覆ったブリトニーさんの手を顔の前から退けた。
「あら。どうして分かったの?アスミ、探偵になれるんじゃない?」
とブリトニーさんは楽しそう。
「どうしてって……ここには女のゆ…じゃなくてゴーストはあたしとあなたしか居ないじゃないですか!」
あたしが喚くと、ブリトニーさんはまたも楽しそうに小鳥のように笑った。
「そんなに怒らないで。チャーミングなお顔が台無しよ?」
び、美人のブリトニーさんにチャーミングとか言われたくない。
「どうしたの、一人でこんなところで」
「どうしたのって…クロウさんのことを調べに…」
「ミスタークロウ?」
そうだ、ブリトニーさんだったら、あたしたちよりゆ…ゴースト歴が長いからクロウさんのこと知ってるかも。
何か親しげだし。
何と言っても第二夫人だしね!
「あの!クロウさんてどういう人なんですか!」
あたしが前置きもなく勢い込むと、ブリトニーさんは目をぱちぱち。
「どういう人って聞かれても。ブリトニー困っちゃう。ね、そんなことより一緒に遊びましょうよ~」
………
あたしがバカだった。この人にクロウさんのことを聞こうとしたなんて。
「遊ぶって何してですか?」
半ば呆れてブリトニーさんを見上げると、
「ボール遊び♪」とブリトニーさんはにこにこ。
ボール遊びって、小学生か!っての。
「てかボールなんてないじゃないですか」
「ボールじゃないけど、それらしいものはあったの。これなんかどう?」
そう言ってブリトニーさんがさっと取り出したのは
頭蓋骨だった。