C'est la vie!





絶対に生きて帰るんだ。





お母さんや、サヤカとアヤメに会うんだ。




絶対




そんなことを考えていると、遠くの方で声が聞こえた。


洞穴の奥の方だ。





「―――未……明日未―――……」




あたしを呼ぶあの声は……


「お母さん!?」


あたしが目を見開くと、薄暗い洞穴の向こうに、ぽっと灯りが灯った。


ほんの僅かな白い光。


「―――明日未、戻ってきて!」


サヤカやアヤメの声もする。


「やっぱり!この洞穴は外の世界に繋がってたんだよ零くん!」


あたしが勢い込むと、零くんは目をぱちぱち。


「―――っえ……?」


あたしは零くんの腕を強く引っ張って走り出した。





光の方へ。声の方へ―――




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