C'est la vie!
「零くんも一緒に行こうよ」
あたしが零くんの手を握ろうとしたけれど、零くんはその手を避けるように上に上げた。
「俺は行けない。でも結城さんは行くべきだ」
「……は?意味分かんないよ…」
一人で戻っても意味がない。
あたしは零くんと戻りたいんだから―――
そんなことを考えていると、背後に灯った光がだんだんと弱まっていく。
『―――……明日未……』
それに声もどんどん小さく……
「光が……それに声も…」
後ろを振り返ると、
「行きな。早く」
零くんがあたしを押し出すように背中を押してきた。
「……やだ……零くんも一緒じゃないと…」
あたしが首を横に振ると、零くんは焦れたように眉間に皺を寄せて、
「行け。
行けって!!
早く!」
と怒鳴り声を挙げた。