C'est la vie!
零くんに現実に眠るあたしたちの世界の音と光が見えなかった理由―――
それは…
ごくりと喉を鳴らして、クロウさんの次の言葉を待っていると、
「それは、自分で考えなさい。自分で考えないと意味がない」
とクロウさんはちょっと意地悪に笑ってあたしのおでこを軽くでこピンしてくる。
はぁ!?
どーしてよ!分かんないから聞いてるのに!!
「自分で気付かないと意味がないんだ」
クロウさんの青い瞳がまたも揺れて、寂しそうに口元に笑みが浮かんだ。
「でも!このまま分かんなかったら、あたしたちは永遠に…ってか本当にゆ……ゴーストになっちゃうの!?」
そんなのいやぁぁあああ!!と喚いていると、スチャっとクロウさんがあたしの横に来てさりげなく肩を抱いてくる。
ってかバスタブから体がはみ出てる分はバスタブを貫通してるんですけど。
もう、ホント幽霊!
「現実に帰れなかったら、ここで楽しく暮らせばいいじゃないか♪
私と永遠に仲良く☆ゆ……ゴーストライフを満喫しよう!
ここなら嫌なお勉強も受験もないし、好き放題し放題さ♪」
クロウさんと…このお屋敷でゴーストライフを満喫??
「そんなのイヤに決まってんでしょ!あたしは絶対生き返るの!!」
クロウさんの腕から逃げるように身をよじらせてあたしは喚いたあと、
はっとなった。