C'est la vie!




「やだ~、私よ、わ・た・し☆ブリトニー」


ブリトニーさんは長い髪を揺らして、ふわりと床に降りた。


「ぶ、ブリトニーさん!脅かさないでくださいよ!!」


びくびくして言うと、


「脅かしたつもりはないわよ~。今日こそアスミと遊ぼうかと思って待ち伏せしてたの」


待ち伏せ…って、どこの小学生だよ!


「って言うかブリトニーさん!零くん知りません!?今朝起きたら居なくて!」


あたしはブリトニーさんに勢い込むと、ブリトニーさんは可愛らしく小首をかしげた。


デイジーのチョーカーが揺れる。チョーカーまで!!この人ホントどこまで可愛いのよ!


なんて今冷静に思ってる場合じゃない!


「レイ?ああ、中央棟の出窓に居たわよ?」


ブリトニーさんの返答を最後まで聞かずにあたしは走り出した。


「あら、駆けっこ?♪走るのは得意よ」


と何故かあたしの後ろから追いかけてくるブリトニーさん。


二人して階段を駆け上がっていると、


「む?アスミとレディ。二人して運動会かい?私も参加しよう♪」


と、クロウさんが加わった。


傍から見たら二人のゆ……じゃなくて、ゴーストに追いかけられているあたし。


だけどこの先輩ゴースト二人に全く悪意なんてなくて、むしろ何かを勘違いしているのだろうか、楽しんでさえいる。


でも今ごちゃごちゃ言ってる場合じゃない。





零くんが




現実に戻る前に―――成仏しちゃったら、






どうしよう。










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