C'est la vie!
「クロウさん…あなたはあの世で愛するユウキさんと会えなかったから、戻ってきちゃったんですか…」
おずおずと目を上げると、
「アスミと??いやぁ、あっという間に成仏して向こうですぅぐ会えたよ!
天国でラブラブ生活を送っていたが、その何十年後に私の妻がやってきてね、
そりゃまぁ大変だったワケだよ」
HAHAHAHA!
クロウさんがまたも豪快に笑って背をのけぞらせる。
クロウさん…天国でもその変人っぷりを発揮して、それなりにエンジョイしてたわけですね。
「ね?言った通りでしょ?この人どこでも楽しそうだから、
多少のこと言っても大丈夫だよ」
と、またも零くんがひそひそ。
「レイ!聞こえてるんだよ!!」
ビシっと指差して、それでもすぐに何かから隠れるように零くんにこそっと喋りかける。
「私が戻ってきた理由はね、彼女たちから逃げてきたんだ。顔を合わせると彼女たちは私を取り合いして、それはもう酷いありさまさ。
モテる男は辛いね~。君も気をつけたまえ」
クロウさん……ほんとっうにフザケタ人だな!
あたしがバカだった。
ゆ……ゴーストって何かの想い残りがあって魂が残ってるとばかり思い込んでて、あたしはてっきり
クロウさんがあたしたちには計り知れない何かの感情を抱いて残っていたのかと思ってたケド
女の人から逃げてきただとぉ!(怒)
しかもちゃっかりしっかりこっちの世界でもブリトニーさんに言い寄ってるっぽいし!
この様子じゃ霊界でも他の女の人に声掛けまくってるに違いない!
あたしが拳を震わせていると、
「あ、アスミ!そんなに怒らないで。チャーミングなお顔が台無しだよ♪」
クロウさんは慌てて手を振りながら後ずさった。