C'est la vie!
「―――…え?」
零くんが足を止めて目を開く。
あたしは零くんの手をぎゅっと握った。
「あの人…あたしのひいおばあちゃん。
あたしの名前―――
結城 明日未は亡くなったひいおばあちゃんと同じ名前なの」
零くんに説明すると、
「クロウさんが愛した人は―――君のひいおばあさんだったんだ」
と目を開いて、クロウさんの方を見た。
きっと…クロウさんとお別れしてから知り合った人があたしのひいおじいちゃん。
ひいおばあちゃんは若くして病気で亡くなったって聞いた。
幼い子供を残して―――
その子孫が―――
あたしだ。
クロウさんがイタズラっぽくウィンクをして、ユウキさん…ううん、ひいおばあちゃんの肩を抱き寄せる。
二人はとても幸せそうに穏やかに―――微笑んでいた。
そしてその横には―――
ブリトニーさん……ううん!
ミサトさん!?いつものように白いワンピース、デイジーのチョーカーを身に付けてミサトさんが微笑んで、手を振っている。
どうして!最後の最後に―――
ううん!悩んでる場合じゃない。
「れ、零くん!ミサトさんだよ!!ミサトさん、零くんに会いにきてくれたんだよ!」
零くんが心変わりをして、帰りたくないって言い出すかもって思ったけど
言わずにはいられなかった。
思わず勢い込むと、
零くんは目を開いた。