C'est la vie!
ブリトニーさんは零くんの前でも姿を消すことはなかった。
穏やかな微笑みをこちらに向けて、ゆっくりと手を振っている。
「ミサト―――…
ってどこに…?」
零くんは目を細めながら辺りをキョロキョロ。
「どこってあそこだよ!あの白いワンピース着たブリトニーさん!あのきれいな人が」
も、もしかしてあたしにしか見えてないのかな…
急に不安になってブリトニーさんの方を目配せすると、零くんは目をぱちぱち。
「ミサトじゃないよ。
誰、あれ」
へ!!?
え!ぇえっっ!!?
だって夢で見たし―――
ブリトニー・スピアーズだし……
ミサトさん…ううん、ブリトニーさんが微笑みを浮かべながらウィンクすると、
あたしたちの背後で輝く光が一層強くなった。
まるで光の波に飲み込まれるように辺り一面が白一色に染まると、
あたしたちは何かに吸い寄せられるように体がふわりと浮いた。
光の中で聞いた……
ブリトニーさんの最後の言葉。
“さよなら坊や。さよならアスミ。
楽しかったわ”
その言葉を聞いて、
零くんがはっとなったように目を開いた。
「モップ―――……?」