C'est la vie!

―――……ピ……ピ…


聞いたことのある機械音が鼓膜を震わせる。


「明日未、明日未！！」


あたしを呼ぶ声が聞こえる。





お母さん―――……




頭が重い。


まるで鉛が詰まっているかのようだ。


その鈍痛に顔をしかめながらも、うっすらと目を開けると、眩しいほどの光が目に入ってきて思わず顔を背けた。


「あ、明日未っっ！！」


もう一度呼ばれて、おずおずと声のした方に顔を向けると、


目の前に懐かしくて大好きな人の顔―――お母さんの顔があった。


「アスミ！アスミが目を覚ました！」


サヤカ……アヤメも……


「おか……さん、サヤカ……アヤメ………」


酸素マスクをされたままだったし、まだ目覚めたばかりだからうまく喋れなかったけれど何とか彼女たちの名前を呼ぶと、





「明日未ーーーー！！」





お母さんがわっと声を上げてあたしの上に覆いかぶさってきた。


「「アスミ！」」


サヤアとアヤメも。


懐かしいぬくもりと香りを間近に感じて、







ああ…あたし、戻ってこれたんだ―――







そう実感できた。


それと同時に、




零くんは……！





零くんも戻ってこれた！？