C'est la vie!


―――


零くんと女の人の唇が重なる瞬間……


パチッ


唐突に目が覚めた。


「おっはよ~、寝坊すけ♪」


零くんのにこにこ顔と、


「ん~…、なかなか魅力的な寝顔だったよレディ♪」


クロウさんの意味深な微笑みがドアップで映って、あたしは文字通り飛び上がった。


「…な!何!?」


「何って、結城さん書庫で寝ちゃったから、俺たちが運んだんだよ?」


「え??寝ちゃった?」


そう言えば、零くんのあの寝言を聞いて、何だかどうしうようもなく寂しくなって、


大胆にも零くんの手を握りながら、彼の横に横たわった……


―――……までは覚えている。


どうせ零くんは寝てるし、気付かないよね…なんて思ってたけど、自分が眠りこけるとはどういう神経!?


うっかりにもほどがあるよ!


ってか、恥ずかしいーーー!!


「まぁまぁ若い頃にありがちな失敗だ。私は何も見ていないから気にしないでくれたまえ」


なんてクロウさんがまたも意味深に笑い、顎に手をかける。




はぁ!?


あたし一体何したの―――!!?






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