C'est la vie!



何で……


また―――悲しそうな目……


「だってあれ、大切なものだったんでしょ!?いつも大事そうに見つめて…」




「だからだよ。大切なものだからこそ、無くなってしまえば想いを断ち切ることができると想ったから」




零くんが僅かに目を伏せて、口元に淡い笑みを浮かべる。


そんな……


そんな悲しそうに笑わないで……



「未練がないなんて言ったのは嘘だな。俺たぶん、まだほんのひとかけらの希望を持ってるんだ」



零くんは手のひらを開いて、じっとその中を見つめた。




ほんのひとかけらの希望―――?




「俺が死んだって知った美紗都が、ここに来るかな……最後に一目見られたら……


今度こそ思い残すことなんてなく、魂は浄化されていくのかな。



なんて」



バカだよね。




零くんはそう続けて言葉を締めくくった。







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