C'est la vie!


その後、あたしは何とかクロウさんが作ったと言う落とし穴から這い上がった。


「幽霊だから飛ぶことだってできるのに、アスミはバカだなぁ♪」


クロウさんが優しく笑ってあたしの頭を撫でる。


その笑顔に素直に笑い返すどころか、


「ええ、そうですよ!あたしはバカですよ!!ってかあんなところに落とし穴って方が考えられないでしょ!」


とあたしは思わず怒鳴った。


クスッ


ブリトニーさんが小鳥のように笑って、クロウさんと同じようにあたしの頭を撫でてくる。


「かわいそうにね。でも、もう大丈夫よ?」


その手付きはふわりと優しかった。


その優しい感触に、あたしはお母さんの手を思い出した。


懐かしい……感触…


そして…


ブリトニーさんの細くて白い手首から、一瞬香ったその香り……



セラヴィ………


………!?


あたしは目を開いてブリトニーさんを見上げた。


「どうかした?」


ブリトニーさんがふわりと笑う。


やっぱり……


どこかで見たと思ったけど、この髪型。この雰囲気―――








ミサトさん!?







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