C'est la vie!
「とりあえず、今日も遅いし寝たまえ。レディーがこんな遅くにうろうろするのも良くない」
クロウさんの申し出に、あたしは大人しく従った。
考えたいことがいっぱいあった。
ちらりとクロウさんの横に居るブリトニーさんを見ると、にこにこ笑顔で手を振っている。
「おやすみ、アスミ♪」
「お、おやすみなさい……」
あたしはブリトニーさんの視線から逃れるように、そそくさと彼女たちの前から立ち去った。
ミサトさん―――……あなたはもう死んじゃってるのですか?
どうして零くんを迎えに行ってあげないの?
どうして別れちゃったりしたの?
どうして零くんのすぐ近くに居るのに―――
会ってあげないの?
―――でもミサトさんも幽霊ってことは、成仏できないでいるんだ…
ミサトさんの想い残りって……
「モップ?」
部屋の前で零くんがキョロキョロしてたけど、あたしを見つけるとほっとしたように駆け寄ってきた。
零くん……寝てたんじゃないの?
「どこ行ってたんだよ。一人で成仏しちゃったのかと思った~」
零くんはちょっと胸を撫で下ろして、あたしの頭をそっと撫でてきた。
その仕草にドキリと心臓が鳴った。