C'est la vie!
「ブリトニーで、クロウさんの第二夫人??……あの人そんなこと…」
零くんは何事か考えるように、ちょっと首を捻って「う゛~ん」と唸った。
「まぁ見かけによらずに結構遊んで(?)たってわけだよ。どこまで本気か分かんないけど」
大人って分かんない。
クロウさんもあんな大切そうに肖像画を飾ってあったのに。
あんな軽々しく「第二夫人」とか言っちゃって。
プリプリと一人で怒っていると、
「まぁ何か考えがあったんじゃない?」
と零くんはのんびり。
「ところでブリトニーって??外人さん?」
「ううん。たぶん日本人だと思うよ。ブリトニー・スピアーズとかふざけたこと言ってた」
「ブリトニー・スピアーズ??俺、結構好きだよ。本物だったら会ってみたいな~」
へ??
「零くん、好きなの?」
「最初は美紗都が好きで貸してくれたんだけど、俺もすぐに好きになってさ」
ミサトさんが―――……
『あたし、ブリトニー・スピアーズ。ブリちゃんて呼んでね♪』
あの女の人の声が蘇る。
あの人……やっぱり―――ミサトさんなんじゃ!
「零くん!ミサトさんは今どこに居るの!?」
やっぱり確かめなきゃ!
あたしはがっと零くんの両肩を掴んで勢い込んだ。