桜哀歌
俺は、佐久良祐樹。(さくらゆうき)
双子の妹、由里と暮らす高校一年だ。
両親は早くに他界し、俺達は彼らの遺した金と、親戚の援助で暮らしている。
今日は12月31日。
大晦日だ。
俺達は年明けと共に初詣に行くため、夜遅くに家を出た。
「結構人いるね」
神社につき、由里が少し残念そうに言った。
由里の言う通り、深夜だというのに神社は結構賑わっている。
「年越しだからな。仕方ないだろ」
俺ははぐれないように由里の手を引いて人混みの中を歩いていった。
「待って、祐樹」
突然由里が止まる。
「何だよ?」
「あそこに子供がいる。迷子かも」
由里の指差す先には、人の群れから外れ、大きな木の下で俯いている男の子がいた。
「行ってみよう」
俺達は男の子の所に走り寄った。
双子の妹、由里と暮らす高校一年だ。
両親は早くに他界し、俺達は彼らの遺した金と、親戚の援助で暮らしている。
今日は12月31日。
大晦日だ。
俺達は年明けと共に初詣に行くため、夜遅くに家を出た。
「結構人いるね」
神社につき、由里が少し残念そうに言った。
由里の言う通り、深夜だというのに神社は結構賑わっている。
「年越しだからな。仕方ないだろ」
俺ははぐれないように由里の手を引いて人混みの中を歩いていった。
「待って、祐樹」
突然由里が止まる。
「何だよ?」
「あそこに子供がいる。迷子かも」
由里の指差す先には、人の群れから外れ、大きな木の下で俯いている男の子がいた。
「行ってみよう」
俺達は男の子の所に走り寄った。