世界を染める真実の光~響く鐘が始まりを告げた~
兎羅を見ると稀凜斗はすごく嫌そうな顔をして、言った。
「またウザイの来ちゃったよ・・・。めんどくせぇ」
"ウザイ"という言葉に兎羅はピクッと反応した。
「ウザイって何ですか!!! 君達はこの難事件を解いてみたくないのですか!?」
ギャアギャアと叫ぶ兎羅。
「そりゃぁ解いてみたいけどさぁ」
「アンタが持ってくる事件って大抵ろくなもんじゃないし・・・」
「ホントにねぇ・・」
永遠、遊亜、零音が口をそろえて言う。
「ふっ。言いたい放題ですねぇ。しかしね、今回の事件はいつものとは全くもって違いますよ」
自慢げに言う兎羅だが、五人の反応は薄い。
「いつもそう言って、結局同じなんだけどねぇ」
紗李の言葉に五人は頷く。
そしてとどめに稀凜斗が言う。
「てゆーか難事件持ってきたはいいけど、自分達で解決できないから俺らのとこに来たんじゃねぇの?」

少しの沈黙の後、引きつった顔で兎羅は言った。
「い、いやぁ・・。まさか、まさかね。そんなこと、あるわけないじゃないですか。ね、ねぇ?」

(図星だ・・・)
五人はそう思いながら、一応聞く。
「どんな事件なの?」
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