.゚+。・ Glorious Kiss ・。+゚
「し、んや……」
ドクンッと鳴る心臓。
エントランスの壁に背を付け、腕組みをしながらあたしを見る慎也。
仕事帰りなのか…スーツ姿。
「お前なに電話無視してんだよ…ふざけんな」
慎也は苛立ったようにあたしに近付く。
それに反応して、あたしの足は後ずさる。
ダメ…
やっぱりまだ怖い。
あたしはクルッと後ろを向き、慎也から逃げようとした。
「逃がさねぇよ」
後ろから慎也の低い声がして、一気に距離が近くなる。
そしてあたしの体はグイッと抱き寄せられた……。