名前の無い物語
バキィ、と一際大きな音がしたと思ったら
何故だか中心から一人のヤンキーが殴り飛ばされて
吉野達の目の前で止まった
「「「…。」」」
気まずい
三人が同時に思った
てか、顔痛そうだな…
「痛ってぇ!畜生アイツら…ーーあ?」
立ち直ったヤンキーAと目があった
「…。」
ミスった
何で地面を見ていなかったのか
「オイお前ら、何見てんだよ?」
怒りの矛先は吉野達に向いたのか
ヤンキーは三人に向き直った
「えっ?こういう展開な訳?」
「ワケわかんないわ…この世界。」
「同感…。」
呆れ返る三人
ヤンキーは容赦なく拳を一番近かった海に振るう
が、海は簡単に避けて
代わりに足をかけてやった
「ゴフゥ!」