名前の無い物語
「追い詰めたぜ、デュアンテ。」
倉庫の一番奥
立ち尽くすデュアンテの目の前には…壁が広がっていた
もうアイツに逃げ場はない
二人はそう確信していた
瞬間、黒い光が相手を全体的に取り囲む
「「!!」」何が起こるか理解出来た時には
彼は、獣型のデュアンテに姿を変えていた
「ついに正体を現したか。」
「獣型…デュアンテには色んな種類があるみたいね。」
二人は咄嗟に構える
それと同時にデュアンテは風を切って二人に向かっていった
「っ!」向けられた巨大な爪を海は氷で辛うじて防いだ
…コイツ、見かけによらず速い!
デュアンテは種類によってそれぞれ能力が違うのか?
「海っ!」
「分かってる…‘氷雪華’!!」
デュアンテを避わして直ぐ
追い討ちのように海は氷を放った
が、反射神経も良いのか
デュアンテは反応して簡単に氷を砕く
「…‘四重奏’。」