名前の無い物語
声をあげた柚歌の手には
彼のポケットから取り出した1つのネガ
「それ、もしかして祐希達の?」
「多分…。まさかこんな簡単に見つかるなんてね。」
良いのか悪いのか
複雑な気持ちを抱えたまま、柚歌はとりあえず自分のポケットにネガをしまう
「うし、こっちは一瞬で片付いたし。」
「吉野を探しに行きましょう。」
謎の仮面の少年に連れていかれた吉野
吉野もデュアンテと戦える位強いから、喧嘩なら負ける筈はない
けど…
「海…私嫌な予感がする…。」
一瞬だったけど、あの少年に感じた恐怖
いや…膨大な殺気
「奇遇だな。俺もそんな気がする。」
そう言った海の表情は
どこか焦りが映っていた