名前の無い物語
パリン、飛んできた硝子の瓶を
仮面の少年は剣で弾いた
「祐希…帆志!?」
硝子の瓶を投げつけたのは
駆けつけた帆志と祐希
何で…何でここに?
「吉野から離れろ変態野郎。」
「祐希に言われるとか…アイツも可哀想だな。」
祐希の怒りの目は帆志に向いた
何でアイツらここに来てまで喧嘩してんだ
吉野は理解出来なかった
「チッ…邪魔者が。」
仮面の少年の視線は吉野から
祐希達に向かう
…マズイ!
多分、コイツはこの世界の人間じゃない
祐希達を巻き込む訳にはいかないのに…!!
「フーン、やるってか?上等じゃねぇか。」
「油断してんなバカ。コイツ…いつもの奴とは違うぜ?」