名前の無い物語

闇だと悟った瞬間


柚歌の足元に広がっていく







「な、何…?」


駿河の仕業?


ううん…これは…私から産み出されてるみたいで…



「解放したのだよ…自らの闇を。」


ギュッと椅子から音を立てて
駿河は立ち上がった



「闇を…解放…?」


柚歌が理解をする前に
闇は…どんどん広がっていく



「君は、間宮空に対する罪悪感を心にずっと秘めていた。それはいつの日か心の闇に変わり…君の心を蝕んでいった。
そして今…君の闇は溢れかえったのだよ…光の心をも飲み込んで。」



「…何よ、それ…。」



心の闇?



そう聞いて思い出したのは



祐希達の世界で会った…あの占い師




「君は闇にのまれ…デュアンテになる。」





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