名前の無い物語


「なっ!」


デュアンテ


そう聞いた瞬間、柚歌の頭に浮かんだ言葉



ーー憎しみや怒りが闇を生み、デュアンテを引き寄せるーー


柚月の世界の…校長はそう言っていた



「ふざけないで…デュアンテなんかに、なってたまるか…!」


どれだけ強がりを言っても
着実に…柚歌の足元は闇に染まっていく




「もう遅いよ、柚歌。君は闇から逃れられない。」

駿の目が怪しく光った瞬間
彼に纏う…闇



「!やっぱりあなたが…!」



デュアンテの親玉!!



「安心したまえ。デュアンテとなった君は…我が軍のメンバーとして丁重に扱おう。」



「…嫌。」


駿河の怪しい瞳を向けられ
だんだん生まれてくる恐怖



「嫌…嫌た…。」


デュアンテなんかになりたくない


闇になんか…



ドンドンーー




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