名前の無い物語
+闇の中の光
『ーー~。』
暗い闇の中
柚歌の視界に写る…ボンヤリとした光
その光の中には、三人の生徒の姿があった
『ちょ、寧々音!!お前またテスト二位だったのかよ!?』
『彰はどうせ赤点でしょ?』
光の中で
草薙彰と仲村寧々音は楽しそうに笑う
そう…これは、いつもの光景
いつもの、私達の日常
『なぁ、××!お前も何とか言えよー!』
『でも、私××に世界史は勝ったことないよ?』
はぁ?と顔をしかめる彰
後ろ姿の少年は、そんな彰を笑っていた
分かる
後ろ姿でも、分かる
彼は…
「空っ…!!」