名前の無い物語
「後ろ!!」
寧々音の声に、海は振り返る
瞬間、攻撃を仕掛けていた兵士に蹴りを入れた
「悪い!」
態勢を立て直し
海は駿河に手を向ける
「‘氷結’!」駿河に向かう無数の氷
が、駿河の闇はいとも簡単に氷を吸収していった
「チッ。」
駿河に纏った闇
いや…巨大なデュアンテ
ソイツは思ったより強く、さっきから攻撃が駿河に届かない
しかも、戦闘不能の兵士達を無理矢理操っている
海は流れる汗を拭った
クソ…まだかよ
そう思った瞬間
床の闇から現れる光
「っ、何だよ!?」
「っ…!」