名前の無い物語
柚歌の音がデュアンテに纏う
動きが少し鈍くなった
「吉野、海!!」
「「了解!」」
すかさず、海はデュアンテに手を向ける
「…‘舞蝶氷柱’!」
デュアンテに降りかかる数多くの大粒の氷
動きが鈍い為、全ての氷が直撃していった
その間に、吉野はデュアンテの懐に入る
「‘裂斬’!」
苦しんでいる、デュアンテの隙
吉野は一気に叩き切る
キン、と空気が音を鳴らした瞬間
デュアンテは悲鳴を上げながら闇に溶けていく
「やったか!?」
「わからない…。」
海と吉野は柚歌達の下に戻る
四人が見守る中
デュアンテの中から現れた…怒りに満ちた駿河の瞳
「っ…柚、歌…。」
「駿河…!」