名前の無い物語

吉野の過去

今まで謎に包まれてきた部分
そして…心が壊れる原因があるもの


「別に知りたくないならそれでもかまわない。吉野君の過去は、思ってる以上に残酷な運命だった。

それを覚悟の上で、決めて欲しい。」

吉野に起こった…残酷な運命
それを知ったとき、もしかしたら自分達も何かが変わるのかもしれない

葵はその可能性も踏まえて、選択の余地を与えているんだ


「…俺は知りたい。」

最初にそう発したのは
海だった

「アイツがどんな奴で、どんな人生を送ってきたのか…それを知ったとしても、アイツへの見方は変わらない。

それに、アイツの過去はきっとこれからの戦いに関わってくるから。」

さっき出会った黒蘭やあの老人は
吉野に「久しぶり」と告げた

ということは…吉野の過去に関わりがあるもの
吉野の過去は今後の戦いに関する可能性がある

それに…寧々音と約束したからな
吉野を…最後まで信じぬくって

「海ならそう言うと思ってた。」



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