名前の無い物語
鎖邊は待ちに待った光景を目の前に楽しそうに吉野を見据えていた
あのまま負の感情に身を任せれば…吉野は闇に堕ちる
そして闇に堕ちたとき
吉野はデュアンテとして生まれ変わる
光と闇を兼ね備えた最強の心を持っていた者のデュアンテだ
その強大な闇…それだけ手に入れば
オーバードライヴも夢では無くなる
「…さぁ吉野。闇に全てを任せるが良い。」
ククッと鎖邊は笑った
鼓動が速くなる
煩い位の心臓の音と共に…体が熱くなっている事を吉野は感じていた
熱くて
何も考えられなくて
暗い…どこまでも果てしない暗闇に
視界が飲み込まれていく
『俺達の夢だろ?』
『いつか…三人で同じ任務を受けれたらいいね。』
「っーーーうわぁぁぁぁ!!!」