名前の無い物語
四人は言葉を失った
「待てよ!それって…柚月や祐希達の世界にも、またデュアンテが現れているって事かよ!」
海の言葉に來はゆっくり頷いた
「それによって、世界は一気に闇に近づいた。前とは比べ物にならないデュアンテが、世界を襲ってるわ。」
「っ…!」吉野の頭に浮かんだのは
コレまでの旅で出逢った人達
柚月達や
祐希達
そして…この前分かち合ったクラスメート
「だから時間が無いの。このまま一つ一つデュアンテを倒してたって、どこかの世界が闇に飲み込まれるのは時間の問題。」
「…親玉を叩くしか無いって事か。」
親玉
海の言葉に、この場の全員が理解した
鎖邊を倒すしかない、と…
「鎖邊は恐らく、始まりの土地である世界の中心にいる。そこに行く方法は、1つしかない。」
全員が來の言葉を待つ
來は一度息を吐いて
「…吉野君の世界にある、祭壇からしか行くことは出来ない。」