名前の無い物語
自分で言って、海も再認識する
吉野の世界に行くために、『扉』に繋がっているという天空の塔を目指して來の力で天界にやってきた
けど、さすがの海も天界に来たのは初めてで
どこにその塔があるか分からない
「どうする、海?」
「どうするって言われても…。」
ここは俺も知らないし
てか、知ってる奴なんてたぶん地上には居ない
遠い昔…天使が地上を去ってから、天界との繋がりは途絶えてしまっているのだから…
「とりあえず、ここは町の外れみたいだし…町まで行くか?」
「聞き込むしか無さそうだしね。」
「…だな。」
突然の環境の変化に戸惑いながらも
海達は道に従って歩き始める
「吉野、行くわよ?」
「あ、あぁ。」
一人反応が遅れて
吉野はもう既に歩いていた三人の後を走って追いかけた
進んだ先はやっぱり結構都会な町で
周りに、初めて見る天使達が歩いていた
すげぇ…本当に天使なんて居たんだ
歴史で嫌ってほど習ったけど、天使や天界の存在は半信半疑立った海
華が居たら、きっとはしゃぎ回るんだろうな…
そう思った瞬間、少しだけ切なさを感じた
「オイ見ろよ!!」