名前の無い物語

桜の言葉にようやく柚月と棗の言い合いは止まった
チッ、と棗は舌打ちを吐く


「えっと…君達は誰?」


この空気についていけていない柚歌達は少し恐れながら聞いた


「はぁ?それはこっちのセリフだ不法侵入者。」



「「「えっ?」」」



不法侵入者?
もしかしなくても…俺達?



「ここは俺らの学園の敷地内。生徒じゃないお前らは、紛れもなく侵入者だよな?」


確かに棗とかいう奴の言う通りだ
学園の敷地内って…


どんだけ広いんだよ



「すみませんでした。私達も、気付いたらここにいて…ここがどこかも分からないんです。」



「えっ?それってどういう「黙ってろノロマ。」


柚月の言葉を遮った棗
「はぁ!?」と罵声が飛んだ事は言うまでもない



「とりあえず俺達と一緒に来て貰うぜ。事件の容疑者の可能性が有る限りな。」









< 48 / 595 >

この作品をシェア

pagetop