名前の無い物語
扉が開いた先には、見たことも無いロボット
いや、ロボットより高性能な…ガーディアンと言った方が正しい
「なっ…!」
「っ…!!」
言葉が出なかった
いきなり現れたガーディアンに、冷や汗が流れる
ヤバイ
最初に思ったのは、それだった
見た感じ、コイツはかなり性能なガーディアンだ
海が戦えない、更にこんな狭い場所でエレベーターの破壊を阻止しながら戦うなんて
そんなの…無理だ
「クソ、こんな時に…!」
「海をお願い、空。ここでの戦闘は避けないと。」
そう言い放った柚歌だが
声は少し震えていた
逃げられない
こんな所まで来て、殺られる訳にはいかないのだから…!
吉野と柚歌は戦闘態勢に入る
能力を詠唱した…その瞬間
『ーー大丈夫ですか?』