名前の無い物語
心が壊れれば
もう二度と目覚めることはないのかもしれない
だけど…
「オーバードライヴが起これば、皆の世界が消滅する。
皆の笑顔が護れるのなら、俺の心が消えてもかまわない。」
迷い無くそう言った吉野
チッ、と黒蘭は舌打ちを吐いた
「バカかお前?心が砕ければお前は二度とアイツ等には会えない。そこまでして護って何になる?」
そこまでして護ったその世界に
自分は存在していないのに…
「…皆が、笑ってくれるなら…俺も幸せだから。」
平和になった世界で
皆が笑えば
俺も笑ったように感じるから…
「"友達"の笑顔が護れるのなら…本望だ。」