名前の無い物語

「話を元に戻そうか。」校長は深い息を吐いた 
吉野達の視線が戻る


「いきなり現れた謎の生物…我々はそれをデュアンテと名付けた。」



デュアンテ…?
あの黒い生物か



「いきなり現れたデュアンテは、いずれ世界を再び闇へど誘うじゃろう。

それを阻止するために、デュアンテを全滅させる力が必要じゃった。」


校長の話が分からなくなってきた
校長は…いったい何を?



「デュアンテを全滅させる為に世界を回り、異空に漂う闇にも負けない強い心を持つ者…即ち、君達じゃ。」



吉野達は何も言葉を発しなかった
いや、出来なかった

今校長が言った言葉は
あまりにも現実から離れすぎている

「私達が…?」


ようやく言葉を発したのは柚歌だった
だけど、信じられないのかまだ言葉は震えていた



「何で俺達が…。俺達は只、そのデュアンテに襲われてたまたまここに…。」



「君達に届いていたじゃろう、運命のスプーンが。」






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