名前の無い物語
+森の中のお屋敷
「これで8人目か…。」
広々とした生徒会室
拓也は持っていた書類をテーブルに置いた
「最初の犠牲者が出てから三ヶ月…。彼らの共通点も何もないですし、手の打ち所がありません。」
桜の言う通りだった
三ヶ月、突如学園を襲った事件…魔法の消失
いきなり魔法が使えなくなるという、原因不明の事件
対策も何も出来ないまま、さっきの女子学生を入れれば8人の犠牲者を出していた
「どうしよう…早く手を打たないと。」
あー、と頭を掻く柚月
その光景を見て棗はハァ、と溜め息を吐いた
「落ち着け馬鹿。王のお前が取り乱してどうすんだ。」