名前の無い物語

「…ごめん。」柚月はもう一度椅子に座る


虹色学園の生徒会
弱肉強食である魔法使いにとって、生徒会は自分達を纏める存在
その中で頂点に立つ生徒会長ーー即ち王

その絶対的な存在…現在の王が三浦柚月である


私が取り乱してどうすんだよ柚月!
皆が困ってるのに…

王である私が何とかしなきゃ!



「そういえば、柚歌達は?」


勿論だけど、ここにいるのは生徒会メンバーオンリー
校長から預かった彼らはどこにいるんだろう?



「彼らなら、部屋で待機してる筈だけど…。」



「ま、アイツ等は容疑者から外れたんだ。どこにいようが勝手だけどな。」



ま、そうだけどさ


柚月は窓から外を見る
学園は必ず守る

そう心に誓った





< 68 / 595 >

この作品をシェア

pagetop