名前の無い物語
「…あれ?」
下駄箱を開けた
すると、靴の上には見覚えの無い白い封筒
…何だろこれ?
柚歌は手にとり、全体をしっかり見る
差出人の名前は無い
それに、膨らんでるって事は手紙じゃないってこと?
「うわ、柚歌それラブレターじゃね!?」
後ろで見ていた彰の声が校舎内に響く
辺りの何人かもコッチを見た
「ちょ、彰声大きいから!」
「だって柚歌がラブレター貰ったんだぜ!?」
一歩間違えたら只けなしているだけの言葉に
柚歌は溜め息を吐いた
「何よその言い方。それに、ラブレターだって決まった訳じゃないよ。」
「いや、下駄箱に手紙とかもうラブレター以外何者でもねぇだろ!」
「ラブレター!?」