名前の無い物語
拓也は三人の下に辿り着く
「桜、何があったんだ?」
「この子達が森に入っていくのが見えて…追いかけて来たんです。」
「そうか。」拓也の視線は生徒二人に向かった
二人の顔は更に青ざめていく
「桜の言う通りだ。一緒に寮に帰ろう。」
さ
「藤堂様…。」
それでもまだ二人は迷っているらしい
お互いどうするか確認しているみたいだ
カサッーー
「「!」」
突如聞こえた草の音
瞬間、自分達に襲いかかる黒い影
「「危ない!!」」
桜と拓也は二人の生徒に覆い被さった